2011年05月12日
被災地を見て想う
たいへん遅くなりましたが、被災地で見たことのご報告です。
初日に現地メンバーと意見を交換しつつ、
翌日の行動を確認するためのミーティングを行い、被災箇所へ・・・
関東地方があまりにも有名になってしまった液状化ですが、ここでの発生状況は規格外でした。
液状化が原因で、川や道路の盛土はあちこちで崩れたり変形したりしていました。
このさき、梅雨時にかけて、洪水による二次災害が心配されるところですが、
急ピッチで応急対策がなされているところでしたし・・・
現地の土木関係者が頑張ってくれたお陰で、1箇月たらずの短い期間でかなり修復されてました。
管理人のチームも現地を見た結果をもとに議論を重ねて、
なんとか期限までに結果を出すことができました。
作業着+デイパック姿で現地調査にあたっていた管理人に
陣頭指揮をとっていた総隊長が突然声をかけてきました。
「その格好がよく似合うな(笑)」
「そりゃあ、そうでしょう(笑)、私は現場の叩き上げですから・・・」と言ってはっとした。
ここへ連れてこられたことが何となく理解できたような気がしました。
さて・・・その日の夕刻と翌日、津波被害の現場に回りました。
前日には、あれだけ意見を出した技術者たちも、ここでは無口になってしまいました。
夥しい数の自衛隊・警察官が配置していますし、通行許可証なくしては進入できない道路もあります。
戦時下さながらの、まさに地獄絵です。
聞きしに勝る惨状でした。

高い学校や庁舎が屋上まで被災した姿には、言葉を失いました。
小隊長が言いました。
「自分達の分野は今回の津波災害に対して、いまだ責務を果していない。
むしろ迷惑すらかけているのかもしれない」と・・・
所々では被災されたかたが、ご自宅跡と思われる場所におられます。
ひやかしでないにしても、そんな場所の写真を平気で撮れるはずもありませんし、
写真を個人のブログに載せるのはちょっと違う。
何より自分が住んでいた場所がそんな風に晒されるのも、傷む話ではないでしょうか?
悩んだ挙げ句、少し違った写真を少しだけ。
確かに、津波はここを越えてきたんだと・・・

こちらの海岸では、普段から波が高い上に・・・

(現地で撮影した画像です、津波ではありません)

過去の経験から、準備や対策もされていたようです。

避難場所に上がっみましたら、街は壊滅状態でしたが、
ここには津波は到達しなかったみたい・・・

遺留品を捜しにこられるかたを気遣って丁寧に集められていました。
アルバムをめくってみましたら、我が子と同じ年頃の制服姿の子に胸が痛みました・・・

現地調査の終盤に総隊長が・・・
「千年に1度と言われる津波災害をどのように感じたか?」
突然の問い掛けに、
「こんな想定外の災害を防ぐのは、私たちの分野の技術ではおそらく無理でしょう。
ただ、少しでも軽減できるとしたら、それは情報ではないかと思います」
総隊長は黙って頷いているだけでした。
宮城県南部の東北自動車道を走っていて、あることに気づきました・・・
道路の東(海)側と西側で景色が異なることです。
東側は津波に運ばれてきた物が多いのに、反対側はきわめて少ない。
ここでは高速道路の盛土が堰止める役割を果たしたのです。
今後の防災都市計画においてヒントになるかもしれませんが、
多くの被災者が現在も苦しまれている中で、防災議論は少し早い気がしました。
被災地の中にあって、まさに桜の開花の真っ只中。

(周囲は液状化していましたが・・・)

自然は健気ですが、反面、悲しくもありました。

少しでも心が癒されんことを・・・
季節は着実に進んでいましたが、現地のかたの震災はまだ終わっていません。
震災関連のニュースは明らかに減ってきていても復興には長い年月が必要でしょう。
西日本にいて、なかなか後片付けボランティアなどに加わる機会のない管理人は、
今後も継続的な支援を心掛けたいと感じた次第です。
ポイント募金第3弾・・・はじまりましたね。

管理人は普段と変わりない生活を送っていますが、
いまだ困っておられるかたが大勢おられることを忘れてはいけません。
でも、現地を見て・・・まだまだ足りないと思いました。
支えましょう東北!!!
初日に現地メンバーと意見を交換しつつ、
翌日の行動を確認するためのミーティングを行い、被災箇所へ・・・
関東地方があまりにも有名になってしまった液状化ですが、ここでの発生状況は規格外でした。
液状化が原因で、川や道路の盛土はあちこちで崩れたり変形したりしていました。
このさき、梅雨時にかけて、洪水による二次災害が心配されるところですが、
急ピッチで応急対策がなされているところでしたし・・・
現地の土木関係者が頑張ってくれたお陰で、1箇月たらずの短い期間でかなり修復されてました。
管理人のチームも現地を見た結果をもとに議論を重ねて、
なんとか期限までに結果を出すことができました。
作業着+デイパック姿で現地調査にあたっていた管理人に
陣頭指揮をとっていた総隊長が突然声をかけてきました。
「その格好がよく似合うな(笑)」
「そりゃあ、そうでしょう(笑)、私は現場の叩き上げですから・・・」と言ってはっとした。
ここへ連れてこられたことが何となく理解できたような気がしました。
さて・・・その日の夕刻と翌日、津波被害の現場に回りました。
前日には、あれだけ意見を出した技術者たちも、ここでは無口になってしまいました。
夥しい数の自衛隊・警察官が配置していますし、通行許可証なくしては進入できない道路もあります。
戦時下さながらの、まさに地獄絵です。
聞きしに勝る惨状でした。

高い学校や庁舎が屋上まで被災した姿には、言葉を失いました。
小隊長が言いました。
「自分達の分野は今回の津波災害に対して、いまだ責務を果していない。
むしろ迷惑すらかけているのかもしれない」と・・・
所々では被災されたかたが、ご自宅跡と思われる場所におられます。
ひやかしでないにしても、そんな場所の写真を平気で撮れるはずもありませんし、
写真を個人のブログに載せるのはちょっと違う。
何より自分が住んでいた場所がそんな風に晒されるのも、傷む話ではないでしょうか?
悩んだ挙げ句、少し違った写真を少しだけ。
確かに、津波はここを越えてきたんだと・・・

こちらの海岸では、普段から波が高い上に・・・

(現地で撮影した画像です、津波ではありません)

過去の経験から、準備や対策もされていたようです。

避難場所に上がっみましたら、街は壊滅状態でしたが、
ここには津波は到達しなかったみたい・・・

遺留品を捜しにこられるかたを気遣って丁寧に集められていました。
アルバムをめくってみましたら、我が子と同じ年頃の制服姿の子に胸が痛みました・・・

現地調査の終盤に総隊長が・・・
「千年に1度と言われる津波災害をどのように感じたか?」
突然の問い掛けに、
「こんな想定外の災害を防ぐのは、私たちの分野の技術ではおそらく無理でしょう。
ただ、少しでも軽減できるとしたら、それは情報ではないかと思います」
総隊長は黙って頷いているだけでした。
宮城県南部の東北自動車道を走っていて、あることに気づきました・・・
道路の東(海)側と西側で景色が異なることです。
東側は津波に運ばれてきた物が多いのに、反対側はきわめて少ない。
ここでは高速道路の盛土が堰止める役割を果たしたのです。
今後の防災都市計画においてヒントになるかもしれませんが、
多くの被災者が現在も苦しまれている中で、防災議論は少し早い気がしました。
被災地の中にあって、まさに桜の開花の真っ只中。
(周囲は液状化していましたが・・・)
自然は健気ですが、反面、悲しくもありました。
少しでも心が癒されんことを・・・
季節は着実に進んでいましたが、現地のかたの震災はまだ終わっていません。
震災関連のニュースは明らかに減ってきていても復興には長い年月が必要でしょう。
西日本にいて、なかなか後片付けボランティアなどに加わる機会のない管理人は、
今後も継続的な支援を心掛けたいと感じた次第です。
ポイント募金第3弾・・・はじまりましたね。

管理人は普段と変わりない生活を送っていますが、
いまだ困っておられるかたが大勢おられることを忘れてはいけません。
でも、現地を見て・・・まだまだ足りないと思いました。
支えましょう東北!!!
Posted by リーダー at 02:26│Comments(10)
│社会/防災
この記事へのコメント
お久しぶりです。
現地のリポートありがとうございます。
現地は想像以上の状況みたいですね。
私達にできることはほんのわずかですが継続することが大事ですね。
ともに支えあっていくしかないと思います。
現地のリポートありがとうございます。
現地は想像以上の状況みたいですね。
私達にできることはほんのわずかですが継続することが大事ですね。
ともに支えあっていくしかないと思います。
Posted by 山猫 玉三郎 at 2011年05月12日 04:31
こんにちは!
大変な状況のようですね。
実際に現地に行かないと理解出来ない事がほとんどと思います。
山猫さんも書かれているように、なんとか支えて行かなければならないし、少しでも出来る事を積み重ねて行く事が大事ではないでしょうか?
大変な状況のようですね。
実際に現地に行かないと理解出来ない事がほとんどと思います。
山猫さんも書かれているように、なんとか支えて行かなければならないし、少しでも出来る事を積み重ねて行く事が大事ではないでしょうか?
Posted by 軟弱釣師 at 2011年05月12日 08:42
yurikoです。
言葉が出ないですね・・・
友達からこんな言葉を言われました。
「頑張って」とは言えない。
きっと、yuriは頑張っているんだから。
って。
ここに住み、明日に向かって
歩いていく・・・。
明るい未来に向かって
歩いていきたいです。
リーダーさん
おつかれさまでした。
言葉が出ないですね・・・
友達からこんな言葉を言われました。
「頑張って」とは言えない。
きっと、yuriは頑張っているんだから。
って。
ここに住み、明日に向かって
歩いていく・・・。
明るい未来に向かって
歩いていきたいです。
リーダーさん
おつかれさまでした。
Posted by yuriko
at 2011年05月12日 10:10

こんばんは。
現地での活動お疲れ様でした!
東北地方でも液状化現象って起きてたんですね・・・初めて知りました(>_<)
やはり現地はテレビで見る以上に酷い状況なんですね。。。
私自身は実際に見に行く事は出来ませんが、リーダーさんの報告で少しだけ状況が分かった気がします。
それだけの惨状から復興するのにどれだけの時間と労力、お金が掛かるか分かりませんが、皆さん言われてますように、出来る範囲で息の長い支援をしていきたいですね!
現地での活動お疲れ様でした!
東北地方でも液状化現象って起きてたんですね・・・初めて知りました(>_<)
やはり現地はテレビで見る以上に酷い状況なんですね。。。
私自身は実際に見に行く事は出来ませんが、リーダーさんの報告で少しだけ状況が分かった気がします。
それだけの惨状から復興するのにどれだけの時間と労力、お金が掛かるか分かりませんが、皆さん言われてますように、出来る範囲で息の長い支援をしていきたいですね!
Posted by 釣り師もり at 2011年05月13日 00:41
◎山猫玉三郎さん、こんばんは。
大変遅くなって申し訳ありませんでした。
現地から戻ってきて、現実とのギャップに迷い、正直なところ、日常に集中できませんでした。
仙台駅の周辺は随分と日常を取り戻していたようです。
ですが、やはり津波災害にあった地域は辛い状況です。
GWはボランティアのかたが頑張ってくれたようですが、追いつかないのが実情だと思います。
>継続することが大事
まったくそのとおりです。
迷うこともありますが、我々も立ち止まらず続けていくことが支援になると思います。
有難うございました<(_ _)>
大変遅くなって申し訳ありませんでした。
現地から戻ってきて、現実とのギャップに迷い、正直なところ、日常に集中できませんでした。
仙台駅の周辺は随分と日常を取り戻していたようです。
ですが、やはり津波災害にあった地域は辛い状況です。
GWはボランティアのかたが頑張ってくれたようですが、追いつかないのが実情だと思います。
>継続することが大事
まったくそのとおりです。
迷うこともありますが、我々も立ち止まらず続けていくことが支援になると思います。
有難うございました<(_ _)>
Posted by リーダー at 2011年05月13日 00:44
◎軟弱釣師さん、こんばんは。
想像を絶する状況の中で、現実を見据えていかなければならない現地の人は本当に大変だと思います。
非被災地の支えなくして前進はありません。
私が住んでいた岡山でよく言われたこと・・・
「九州の人は、昔から災害にあっているので助け合いの精神ができている」と。
とすれば、その期待に応えるのが真の九州人だと思います。
まだまだ支援が必要です。
本当に足りないんです。
できることを続けていきましょう・・・ともに!!!
あっ・・・故郷に帰省していましたが、調整できませんでした<(_ _)>
想像を絶する状況の中で、現実を見据えていかなければならない現地の人は本当に大変だと思います。
非被災地の支えなくして前進はありません。
私が住んでいた岡山でよく言われたこと・・・
「九州の人は、昔から災害にあっているので助け合いの精神ができている」と。
とすれば、その期待に応えるのが真の九州人だと思います。
まだまだ支援が必要です。
本当に足りないんです。
できることを続けていきましょう・・・ともに!!!
あっ・・・故郷に帰省していましたが、調整できませんでした<(_ _)>
Posted by リーダー at 2011年05月13日 00:53
◎yurikoさん、こんばんは。
本当に・・・言葉がありません。
でも、yurikoさんは被災地にありながら、被災されたかたの支援もされてて。
頭が下がります。
>頑張って
私は頑張ろうとさえ言いづらい状況を見ました。
被災地のかたが「頑張ろう!」と思える状況になるように、「支えよう!」が我々の合言葉だと思います。
福島県が通過しただけになってしまったのは本当に残念でした。
チームのうち、1人だけ福島県入りしたものがいましたが・・・私もついていきたかったです。
心を置いてきそびれましたので・・・
次の機会には、必ず!!
でも、本音は仕事じゃなく訪れたいと思います(笑)
本当に・・・言葉がありません。
でも、yurikoさんは被災地にありながら、被災されたかたの支援もされてて。
頭が下がります。
>頑張って
私は頑張ろうとさえ言いづらい状況を見ました。
被災地のかたが「頑張ろう!」と思える状況になるように、「支えよう!」が我々の合言葉だと思います。
福島県が通過しただけになってしまったのは本当に残念でした。
チームのうち、1人だけ福島県入りしたものがいましたが・・・私もついていきたかったです。
心を置いてきそびれましたので・・・
次の機会には、必ず!!
でも、本音は仕事じゃなく訪れたいと思います(笑)
Posted by リーダー at 2011年05月13日 01:04
◎釣り師もりさん、こんばんは。
ほんの数日で申し訳ないのですが、現地の状況を確認できました。
何を書こうかと、なかなか想いがまとまらず、遅くなってすみませんでした。
>液状化
関東があまりにも有名になってしまいましたが、地震動に比例しますので、被災地の方が規格外の液状化を発生しています。
テレビは基本的に1つの画面しか映してくれないので私も勘違いしていましたが、津波災害は全体で起きたことなんです。
復興に何年かかるか、気が遠くなるような状況です。
継続的な支援・・・
いま、NHKで福島支援ソングの番組をやっていましたね。
山猫さん、軟弱釣師さん、もりさん、ともに九州発信の支援を続けていきましょう!!
ほんの数日で申し訳ないのですが、現地の状況を確認できました。
何を書こうかと、なかなか想いがまとまらず、遅くなってすみませんでした。
>液状化
関東があまりにも有名になってしまいましたが、地震動に比例しますので、被災地の方が規格外の液状化を発生しています。
テレビは基本的に1つの画面しか映してくれないので私も勘違いしていましたが、津波災害は全体で起きたことなんです。
復興に何年かかるか、気が遠くなるような状況です。
継続的な支援・・・
いま、NHKで福島支援ソングの番組をやっていましたね。
山猫さん、軟弱釣師さん、もりさん、ともに九州発信の支援を続けていきましょう!!
Posted by リーダー at 2011年05月13日 01:19
こんばんは
お勤め、お疲れ様でした
震災に対して、今も何と言っていいかわかりません
行動をおこされたリーダーさんに敬意です
お勤め、お疲れ様でした
震災に対して、今も何と言っていいかわかりません
行動をおこされたリーダーさんに敬意です
Posted by の~の at 2011年05月13日 22:44
◎の~のさん、こんにちは。
とくに津波は千年に1度と呼ばれるけた違いの災害ですから、支援といっても誰しも戸惑うものだと思います。
でも、事をはじめるのに理由や時期は問わない・・・というのが私の持論です。
復興に5年・・・あるいはもっとかもしれません。
日に日に先細りしないように私も気をつけたいと思います。
被災地から離れた地域の人間が、継続して何ができるか・・・これも課題ですね。
とくに津波は千年に1度と呼ばれるけた違いの災害ですから、支援といっても誰しも戸惑うものだと思います。
でも、事をはじめるのに理由や時期は問わない・・・というのが私の持論です。
復興に5年・・・あるいはもっとかもしれません。
日に日に先細りしないように私も気をつけたいと思います。
被災地から離れた地域の人間が、継続して何ができるか・・・これも課題ですね。
Posted by リーダー at 2011年05月14日 18:00