それらの地形ができる要素(要因)の1つとして、「地質」というものがあります。
(シームレス地質図 by 産総研HPより)
管理人ははじめて釣りに行く地磯など、つい見てしまう条件の1つが地質≒地層です。
紀伊半島から西へ・・・
大雑把にいいますと、四国の中南部を経由して九州中部の東海岸にかけて・・・
もともと堆積(たいせき)してできた地層を90度近く倒したような形をしています。
こんなイメージです(大汗)
山陰地方などの・・・
もともとの水平な地層が残っている地域とは、
地質が作られた時代が違うということが決定的に異なる点です。
(管理人が住んでいる瀬戸内も、マグマ由来の地質が多いという点でかなり違います)
これを上から見て地図に示すと、こんな形になります^^
つまり縞々を上から見下ろす格好になるからです。
これは、いわゆる地質図と呼ばれるもので、
管理人の故郷のT市周辺の・・・
知る人ぞ知るリアス式海岸の一角にあたります。
海岸線とおおむね直角方向に、縞々模様に見えるのが特徴です。
(本当はそれぞれの色が異なる地質の種類を意味するのですが、専門的な話になってしまうので割愛します)
対岸の地域も似たようなもんです(厳密に言うと違いますが)。
実はこのリアスの形成には、地質の縞々が大きく関わっていると言われています。
凄腕のお師さんが住んでおられるU市一帯は少し成因が異なりますが、
まぁここも縞々のあるところです。
自然界の中には「フラクタル」といって・・・
「木の枝ぶり」と「葉っぱの葉脈」が似ているように、相似なものが多く存在します。
地図で見てギザギザの著しい海岸は、実際に現地へ行って細かく見てみると、
総じて、磯場に縞々模様の岩盤が存在する場合が多いように思います。
この縞々には硬い岩と軟らかい岩が交互にサンドイッチをなしたものがあって
浸食によって凹凸のはげしい磯場が造られる要因になっているのです。
他のかたがプログで撮影されている魚の背景にある岩場など・・・
「あそこかな?」と思える景色が目に浮かぶことがあります^^
良さげなポイントというものは、地質と無関係ではないと思います。
おそらく、ドン深なポイントがあるとか、シャローエリアしかないとか、
そんな地形条件も、ある程度は地質が関係していると考えています。
ただ誤解しないでください・・・釣れる、釣れないに関して、
それがすべてではありませんから(爆)
さて・・・
地質というと、これまでは一部のかたの専門話・・・
でしかなかったのですが、ネットで一般のかたの目に触れる機会も増えてきました。
ジオパークなどもその1つです。
このような情報は、いまやネットでも公開されているので、
良さげなポイントを探す一助にはなるかもしれません(謎)
そのうち地質オタや地女?も出現してくるのでは・・・
いや、出てこないか、すみません(呆)
管理人の元HGの海岸線にも縞々があれば・・・もっと沢山釣れ・・・(泣)
それは、言わない、言わない。
・・・と実は、ここまでの話は1年前に用意したままお蔵入りとなっていたネタ。
そうか・・・もう1年かと思い、
アップしそびれたものに以下を加筆して再度アップしてみました。
別におふざけでも、ひけらかしでもなく・・・
あやふやな知識を指摘にさらしたいわけでもないです。
というのも・・・
リアス式海岸といいますと記憶に新しい・・・東北の津波災害に無関係ではありません。
防災を語るには早すぎるかもしれない、まだまだ復興途上なのですが、
でも・・・
知らせておかなければ、次の世代に残さねばならないと思うのです。
リアス式海岸・・・
観光資源、景勝地、景観、海洋資源・・・そして、良い釣り場。
その一方で、自然災害のリスクがあることを。
ゴツゴツした海岸線沿いの道は、
常に落石や斜面災害の危険にさらされています。
岩場を歩かれる釣り人のかたもどうぞご注意ください。
釣りは良い釣りをするだけじゃなく、
帰宅して報告するまでが釣りなのです。
マニアックな話、難しい話、専門的な話ではありますが・・・
例えば、
活断層や液状化現象などは一昔前まで一般に認知されていなかったことです。
地震災害をきっかけにして、広まったというのは悲しいことです。
そういった話を噛み砕いて(くだきすぎか・・・)
一般のかたが知るきっかけを作るのも、実際に現地を見てきた専門家のはしくれとしての
役割を担っているのではないかと模索しています。
自然災害が頻発するような場所で・・・
亡くなったかたたちのことを思えば、
知らせていなかったでは済まされなくなります。
そういった専門的な情報がいつも後手後手であったことに、心が痛みます。
今後は・・・
折に触れ、そういった話題も加えていこうかと考えています。
そう考えながら、少しでも説得力が増すのなら、
誤解を恐れずあえて添えておきます。
~ 技術士(応用理学)という立場 ~