長いトンネル

リーダー

2008年10月29日 02:45

出雲平野の一角をなす島根県斐川町。
斐伊川などの土砂堆積によってつくられた広大な沖積低地が宍道湖西岸まで続く・・・

出雲平野から宍道湖にかけての低地地形とは対象的に、どっぷりと盛り上がって存在感を増す島根半島の山塊・・・
大雑把にいうと、今から2000万年くらい前の火山噴出物や海の堆積物を起源とする比較的軟らかい地質からなりますが、海岸線は長年の浸食によって、見事なまでの急崖が形成されています。
したがいまして、斐川町から釣り場にアクセスする場合、多くは山越えの峠道やトンネルを通って行くことになります。
しかし、このトンネルが、ある出来事に関係してこようとは予想だにしませんでした。
さて、出張最終日の10月25日・・・予定通り午前中に仕事が終わりましたので、この日は宍道湖の北岸を移動した後、松江との中間付近にて、海岸線へ出ることにしました。
そこはトンネルではなく、峠道になっていました。
逸る気持ちを抑えながら、海岸線へ出てみると・・・!?
ひゅ~るり~、ひゅ~るり~らら♪」・・・この曲とは情景が違いますが、まさにこんな雰囲気で。
一面荒れた海・・・もちろん、冬場の日本海はこんなもんではないですが、私の腕ではエギングなど出来る状況ではありませんね。

仕方なく前回行ったところに移動、トンネルを抜けて海に出ると・・・サーフは砂を巻き上げ、地磯には波が打ちつける・・・
釣り人は少ないながら、防波堤の内側に陣取っています。
少し大げさかもしれませんが、地磯に渡るのは無謀というもの。

そこで、何となく波浪の陰になりそうな地名を見つけたので、行ってみることにしました。
ka・ka・ku・ke・・・変わった読み方ですね。
ここもトンネルを通過して海へ出ました。

意外に人は少ないです
先端には上手そうな若いエギンガーがあの手この手でやっていますが、芳しくないようです。

私はというと、エギングロッドはサブに廻し、ライトシーバスロッドをメインにして、テキサスリグでテトラ周りを探ることにしました。
時折、コココ・・・というあたりはあるものの、フックが少し大きすぎたせいか、乗りません。
際を探っているうちに、3つほどタングステンバレットをロストしました(ここまでで1時間経過)。

どうせ厳しいのならと、エギングタックルを手にしてやってみますが、ウキ釣りお爺さんがやってきて、置き竿二刀流で堤防先端付近を攻めはじめました。
このお爺さん、地元のかたみたいですが、小学生くらいのお孫さんを連れていて、時折「釣れないから帰ろうか」みたいなことを口にするものの、相変わらずの置き竿で、1つは左に、もう1つは右に流して・・・そのうちアジを揚げました
私は仕方なく、V字の真ん中を攻めるしかなくなりました・・・そして辛抱切れて、あえなくジ・エンド。

困った事件が起きたのはその後・・・タックルを背負って車に戻ったとき、私が見たものは!?
あれっ?車のスモールライトが灯っているのでは?・・・ ・・・ ・・・(目をゴシゴシ)いいえ、違いました。
私が見たのはスモールではなく、パワーダウンしてしまった本灯でした。
来るときにライト点けたまま消し忘れ・・・
セルを回すもカツーンと虚しい音がするばかり・・・ガーン(凍りつく脳みそ、頭の中まっちろけ)
なんということでしょう、これでは泣き面に蜂ではないか、えっ~と、JAFは、カードは、もう16時半だ、来てくれるかなぁ・・・
86乗ってた頃は、坂道押しがけなんてよくやったけど、この車はATだし、ん?、まてよ。
確か、カーゴにブースターケーブルがありましたね
いつの間にか、周りに他の車が並んでいました。

しばし、そのかたたちの釣りを見ていると・・・若いご夫婦の、ご主人の方が、こちらに荷物を取りに歩いてくるではないですか。
優しいかたでした。
時合だったかもしれないのに、私のお願いを嫌な顔ひとつせずに聞いてくれて。
一発で点火・・・しばらくアイドリングさせて異常がないことを確認し、何度もお礼をのべた上で、もと来たトンネルをくぐって帰路につきました。
どなたか存じませんが、その節は大変有難うございました。
そしてごめんさなさい。
せめて、私にアオリでも釣れていれば、お礼にお渡しできたのに。

今回のトラブルは、無事に回避できましたが、それにしても釣りの方は・・・
長いトンネルに入ってしまったみたいです

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